リニューアボー 自然エネルギー政策研究所 Institute for Renewable Energy Policies

「ジャルノヴィエツ原発」建設予定地での脱原発デモと記者会見

廃墟となったジャルノヴィエツ原発

3月22日の夕方には、ヴェイヘロヴォにある「ジャルノヴィエツ原発」の建設予定地を視察しました。ジャルノヴィエツは、夏には観光客が訪れるリゾート地でもあります。ポーランドでは、1970年代に原子炉と核燃料以外を国産化する計画を立てました。ポーランドの原発や核廃棄物貯蔵施設などは、環境省の監督下にある原子力庁が管理しています。1982年にはジャルノヴィエツ湖のほとりで原発の建設が始まりましたが、1986年に起きたチェルノブイリ原発事故の影響などで政府は計画を断念し、1991年に建設が中止になりました。6割近く完成していた建物は、現在は廃墟となっています(写真はWikipediaより)。

ジャルノヴィエツ原発の建設反対デモ

しかし、ポーランド政府はエネルギー源の多様化と温室効果ガス排出量削減という理由で、原発の導入を再検討します。2009年には、ロシアへのエネルギー依存度を下げることなどを名目に、2020年までに原子力発電所を建設することを決定。最終候補地がジャルノヴィエツなど3つの町に絞られました。他の候補地、ゴンスキとホチェヴォの市民は原発建設に反対したそうです。そして、2011年の福島原発事故を受けてジャルノヴィエツでも反対運動が盛り上がっています。その原発建設予定地を、今回のポーランド訪問を企画してくれたMuSES財団理事長アンジェイ・スワヴィンスキ氏らと視察しました。

菅元首相がデモに参加

橘と菅顧問が脱原発デモに合流

その視察中に建設反対派のデモがやってきたので、代表理事の橘と菅顧問が合流しました。菅顧問は、福島原発事故から3年が経っているにも関わらず、水素爆発を起こした原発建屋内の圧力容器からメルトスルーした高レベル放射性廃棄物(デブリ)を取り出すめども立っていないこと。福島では、まだ14万人もの避難者が故郷に帰れていないこと。総理在任中には海外に原発の輸出を推進したが、こんな過酷な被害をもたらす原発に頼ってはいけないと180度考えを変えたことなどを伝えました。橘は、菅顧問が総理大臣の際に再生可能エネルギーの固定買い取り制度を導入したこと。その効果で、太陽光発電などの自然エネルギー事業が飛躍的に発展していることなどを報告しました。

日本の再生可能エネルギー事情を語る橘

デモでは、長年地元で脱原発運動を続けている活動家のトーマス・ボレヴィック氏や、観光地ミエルノ町のオルガ・ローザク・ペザラ町長らが原発建設に反対するスピーチを行いました。デモの参加者には、グリーンピース・ポーランドやヨーロッパ緑の党の関係者もいました。この後、橘と菅顧問は取材に来ていたメディアのインタビューに応じました。前の記事でご紹介したヴェルヘロイヴォ市長訪問から、この記者会見までの流れを地元のTMMテレビが特集してくれています。
Antyatomowa visit the Japanese prime minister

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