リニューアボー 自然エネルギー政策研究所 Institute for Renewable Energy Policies

資料室

事業用地熱発電の様々な方式

ドライスチーム式発電

現在世界の事業用地熱発電は、主に3つの方式で運用されています。世界初の地熱発電所は、1904年にイタリアのラルデレロ地熱地帯で誕生しました。これはドライスチーム式(Dry steam power plants)と呼ばれ、地面の割れ目や地下から採取した天然の水蒸気で直接タービンを回す方式です。ドライスチーム式では150度以上の蒸気が必要とされています。日本では、1949年(昭和24年)から九州配電(現在の九州電力)が地熱発電の商用化をめざした研究が開始されましたが、日本の井戸から出るのは多くが蒸気と熱水の混合体であったために、ドライスチーム方式が使えず実用化が遅れたと言われています。日本で最初に(1966年)運転を開始した岩手県の松川地熱発電所はドライスチーム方式です。日本でこの方式を採用しているのは、他に八丈島の地熱発電所があります。
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フラッシュ式発電

現在、世界で最も多く運用されている地熱発電は、フラッシュ式(Flash steam power plants)と呼ばれる、熱水と蒸気を分離する発電方式です。この方式は、1958年にニュージョーランドのワイラケイ地熱発電所で初めて実用化されました。日本でも1967年に九州電力大岳発電所が1万2500kWで営業運転を開始しました。その後日本で導入された商用地熱発電設備のほとんどがこの方式です。フラッシュ式では摂氏180度以上が適温とされています。環境省の平成23年度の調査(※1)によれば、採算性を加味した(買い取り価格20円、買取期間20年)を日本の地熱発電の潜在力は、フラッシュ式発電で530万kW程であるとされています。これは現在導入されている地熱発電の凡そ10倍に相当します。

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バイナリー発電

バイナリー発電(Binary cycle power plants)は、最も最近開発されたもので、蒸気の変わりに沸点の低いガス(ブタンや代替フロン)などを媒体に用いてタービンを回す方式です。57度以上の熱水で発電が可能で、発電施設が比較的小型なため、運用出来る場所は広範囲に及びますが、現在のところ導入コストが高い(※2)ため十分には普及していません。事業用としては国内唯一である八丁原発電所のバイナリー発電はイスラエル製のもので、国産によるより安価な技術の開発が待たれるところです。(霧島国際ホテルにも220kWの実験施設があります。)

※1「平成23年度再生可能エネルギーに関するゾーニング基礎情報整備報告書」 環境省地球環境局地球温暖化対策課

※2(※1)の報告によれば、バイナリー発電は買取価格40円未満では事業採算性の面から具現化は難しく、50円でも導入は4万kWの導入に留まるとされる。


参考資料:wikipedia http://en.wikipedia.org/wiki/Geothermal_electricity

■■■■■パンフレット「九州電力の地熱発電所」九州電力 平成24年

■■■■■パンフレット「八丁原地熱発電所」九州電力 平成24年

 

脱原発ロードマップを考える会

民主党「脱原発を考える会」は、2012年6月27日、「脱原発ロードマップ第一次提言」を発表した。

 

「脱原発を考える会」は、菅直人(衆院議員=顧問)、江田五月(参院議員=顧問)、近藤昭一(衆院議員=代表)、平岡秀夫(衆院議員=事務局長)、岡崎トミ子(参院議員)、辻元清美(衆院議員)、福山哲郎(参院議員)を世話人とし、6月27日現在72名の民主党衆参国会議員が参加、賛同する任意団体。

 

専門家も交えて10回の会合を開き「脱原発ロードマップ第一次提言」をまとめた。「遅くとも2025年までの原発稼働の完全停止と、そのための省エネ2割、再生可能エネルギーの4割導入などを掲げる。一次提言の内容は以下の通り。

 

脱原発ロードマップ第一次提案