リニューアボー 自然エネルギー政策研究所 Institute for Renewable Energy Policies

2013年1月の記事

2013年のはじめに思うこと

 

総選挙による政権交代という大きな事件で幕を閉じた2012年でした。原発を強力に推進して来た自民党が政権に返咲き、また、米国ではシェールオイルの大増産が進むなど、自然エネルギーの推進は短期中期的には暗雲が立ちこめているようにも思えます。

 

しかしながら、原発事故による健康被害や農林漁業などの産業に及ぼす影響は今後長い年月に及ぶであろうことや、福島原発の廃炉にも極めて長い年月と過酷な労働そして莫大な費用がかかることなど、福島原発事故の影響は、実はこれからその実態が明らかになるのではないかと考えます。ゴルバチョフ元書記長はかつて、チェルノブイリ原発事故を契機としてソ連が崩壊したように、核兵器や核エネルギーを維持することは、最終的にはその国自身を滅ぼすことになると発言しました。私自身も、どの国家であろうと核エネルギーや核兵器に依存する国に、あるいはそのような世界に明日はないと考えます。

 

また、オイルシェールにしろ、メタンハイドレードにしろ、化石燃料に頼る文明にも明日はありません。これらの化石燃料は、何億年という長い年月をかけて地球が現在の環境になった過程で蓄積されたものです。化石燃料を大量に消費することは、地球をより原始の状態に急激に戻すことになります。それは、私たち人類を含めた高等生物(この「高等」という言葉のうぬぼれも大きな問題な気がします)が生きて行くのには極めて過酷な環境に、自ら率先して戻してしまうと言うことです。この方向性も、私たちの地球の文明にとっては自殺行為と言えます。

 

換言すると、真に持続可能なエネルギー手段を獲得することは、私たち人類にとって、生存の条件であるとも言えるのです。自然エネルギーの普及は、今後も様々なトライ&エラーを繰り返しながら進むものでしょう。しかし、失敗を恐れていては何事も前に進みません。失敗はその経験をより多くの人々と共有し、明日の糧とすることで、次の人々の成功につながります。

 

自然エネルギー研究会が、そのような様々な経験や新たな試みを伝える役割を担い、またそのような人々の集う場となっていけるように、これからも頑張って行きたいと考えます。

 

自然エネルギー研究会  事務局長 大野拓夫

 

 

 

 

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